単身赴任の引越しが急に決まると、ほぼ一人で準備をしなくてはならないのでタイヘンです。
誰も手伝ってくれる人はいないし、会社も引越し準備を手伝ってくれるわけでは無いと思います。
単身赴任が決まったら、
- 引越し業者選びと交渉
- 役所関係の手続き
- 荷造り
と、単身赴任の引越しチェックリストはやることでパンパンになってしまいます。
しかも、時間が限られている中で準備のほとんどを自分でやらなくてはなりません。
費用も時間もかけられない単身赴任の引越しを、サクッと終わらせるための方法を教えます。
単身赴任の引越しオススメの業者は?
結論だけいってしまえば、単身赴任の引越しでオススメの業者は
- クロネコヤマトの「単身引越しサービス」
- 日通(日本通運)の「引越し単身パック」
の2つ。
一般的に、「単身引越パック」といえば、この2社の単身用引越しサービスの事になります。
「単身パック」」とは、ザックリいってしまえば「おひとりさま」専用の引越しパック。
つまり、単身赴任や一人暮らしの人のための専用サービスです。
サカイ、アート、アリさんのような引越し専門業者との一番の違いは、
料金が安い
ことです。
なぜ単身パックは料金がやすいのか
クロネコヤマトや日通はそもそも物流会社です。
ですので、そもそも自社の運送ネットワークを持っています。
その運送網を使って荷物を運ぶことができるので、料金が安くなるというしくみです。
ただ一つだけデメリットがあります。
それは、荷物が少ない引越しの場合のみ料金が安くなるということです。
逆に、荷物が多い家族での引越しや、単身赴任や一人暮らしでも荷物が多い場合には引越し専門業者と比べて高くなってしまう事が多いです。
つまり、荷物が少ない単身赴任の引越しには最適な引越しになります。
引越し専門業者に比べて単身の引越料金が安くなるというメリットがある反面、デメリットもあります。
それは、「引越し準備を自分でやらなくてはならない」ということです。
引越し専門業者の引越しであれば、料金は高くなりますがいわゆる、引越しの手伝いをしてくれます。
具体的には、荷物を詰め込む「梱包作業」だったり、引越し先での「荷ほどき作業」といった引越しの手伝いです。
ヤマトさんや日通さんはあくまでも運送会社としての引越しサービス。
梱包や荷ほどき作業や自分でやる必要があります。
ただし、荷物の搬入まではやってくれるので、大きな荷物を自分で運ぶ必要はないので安心してください。
単身赴任用の単身引越パックの料金相場
単身赴任用の単身引越パックの相場は、
| 日通 | ヤマト | |
|---|---|---|
| 費用 | ¥15,000円から | ¥ 11,000円から |
となります。
引越し専門業者に依頼した経験があれば、この料金はとても安く感じると思います。
なのですが、実際にはこのままの金額ではありません。
上記の料金に、
- 距離による加算
- オプションによる加算(エアコンの取り付けや、家電の取り付けなど)
- 日取りによる加算(繁忙期、土日祝日)
といった料金が別途必要です。
その結果、実際に支払う引越し料金の相場は、
- クロネコヤマトの単身引越しサービス – 25,000 円 – 40,000円
- 日通の引越し単身パック – 25,000円 – 50,000円
程度になります。
家族で引越しをした経験があれば、とても安く感じると思います。
単身赴任の引越しに手伝いが必要な場合
場合によっては、単身赴任の引越しに手伝いが必要な事もあると思います。
荷造りと荷ほどきを全てお願いしてしまいたかったり、搬入や荷物の配置、片付けまでを全て依頼したいといった事もあると思います。
たとえば、仕事が忙しくて荷物を梱包する時間が無かったり、引越し先での仕事と生活がすぐに始まるので、荷ほどきや配置、片付けまでを全て手伝って欲しいといったこともあると思います。
そういった場合には、「半セルフサービス」で料金が比較的安いヤマトさんや日通さんではなく、引越し専門業者に依頼することをオススメします。
会社が引越費用を全て負担してくれたり引越し予算に余裕がある場合には、別途料金はかかってしまいますが、引越し専門業者さんが単身赴任の引越しをフルサポートで手伝ってくれます。
単身赴任の引越し準備
単身赴任の引越し準備といっても、家族での引越しとあまり変わりがありません。
会社からの内示は1ヶ月程度なので、ほとんどの場合時間がありません。
急な変化を強いられることになるので、ストレスも大きいと思います。
とはいえ、単身赴任の引越し準備は進めなければならないので、
- 単身引越しの流れを理解する
- チェックリストに沿って引越しまでの準備を進める
といったステップに沿って、素早く進める必要があります。
流れとチェックリストが無いまま思いつきだけで引越し準備を進めてしまうと、手続きを忘れて何度も往復する事になってしまうので、ムダなお金を使うことになってしまいます。
全体の流れとやることをちゃんと理解しておけば、スムーズに引越しを進めることができます。
よほど引越しに慣れている人で無いかぎり、忘れてしまうコトが必ず出てきます。
引越し先でアタフタしたり、せっかくの休日に余計な手続きや作業はしたくないと思います。
一つずつちゃんとこなしていけば、2-3週間程度で引越し準備の全ては終わります。
順番にやっていきましょう。
単身赴任の引越し準備の流れ
単身赴任の引越しの流れは、大きく分けて4ステップ。
- 内示
- 物件
- 準備
- 引越し
一般的に、内示を受けてから引越しが完了するまでに1ヶ月程度しか時間がありません。
1ヶ月と聞くと、引越しまでに十分な時間があるように感じますが、実際にはかなりバタバタします。
引越の準備をするだけであれば十分な時間があるように感じるのですが、やることリストの多くが、スムーズには進まないからです。
例えば、引越し業者の選定では業者と時間を調整して、引越し荷物の確認と見積もりをしてもらう必要があります。
引越し業者さんと直接会う日程を調整しているうちに、時間はドンドン過ぎていきます。
役所関係の手続きも、休日は行うことができません。
ですので、平日に時間が取れる日程を調整して、役所に出向く必要があります。
2-3日で全て一気にやってしまうことができればカンタンなのですが、実際にはかなり時間がかかりますので注意が必要です。
単身赴任の引越しでは、忘れてしまうと後からかなりの面倒になるコトもたくさんあります。
単身赴任のひっこしチェックリストを見ながら、計画的に一つずつ終わらせていきましょう。
単身赴任のひっこしチェックリスト
まず、単身赴任の引越しでやっておくべきコトをリストします。
- 荷物のピックアップ – 引越し先に持っていく荷物のピックアップ
- 引越し業者を決定 – 引越しを依頼する引越し業者をみつける
- 役所関係の手続き – 転出届けなどの役所手続き
- 水道ガス電気 – 電気、ガス、水道の開通準備
- .ネット – 引越し先のネット回線の契約
- 挨拶準備 – ご近所さんへの挨拶回り
- 荷造り – 引越し荷物の荷造り
- 引越し – 引越し業者の搬送
- 引越し先での役所手続き – 転入届などの役所手続き
これらが、単身赴任の引越しの「やることリスト」になります。
状況によっては、やらなくても良いコトもリストに入っているので、必要ない場合には項目を飛ばして、先に進みます。
例えば、単身赴任先があまり遠くなく、赴任予定が1年未満なの住民票を移さずに生活する場合は、役所手続きの多くが必要なくなります。
また、インターネット回線が必要ない場合は、ネットの項目も飛ばしてかまいません。
赴任先に持って行く荷物をピックアップする
単身赴任の引越しでは、特別な理由が無い限り荷物を可能な限り少なくするのがポイント。
引越し費用も格段に安くなりますし、荷造りと荷ほどきの時間も大幅に節約できます。
大型家具などは、引越しをせずに引越し先で購入してしまうことをオススメします。
引越し業者を決定する
特別な理由が無い限り、
- クロネコヤマトの単身引越しサービス
- 日通の単身引越しサービス
で良いと思います。
例外として、
- 大きめの荷物がある(ベッド、ソファなど規定サイズを超えてしまう家具)
- 手伝いが必要(梱包、荷ほどき作業など)
- 引越費用を節約したい(少しでも引越し費用を安くしたい)
といった場合には、ヤマトさんとに日通さんに加えて、引越し専門会社の見積もりも取ることをオススメします。
引越しに荷物のピックアップが決まったら、以下のサイトから
- 希望の日程
- 引越し先と引越し元
- 荷物
を入力すれば、単身赴任の引越し費用の目安が分かります。
この中から、イチバン安い業者さんを選ぶことをオススメします。
役所関係の手続き
具体的には、転居届や住民票の変更になります。
とはいえ、多くの場合は転居届や住民票の手続きをとりません。
結論だけ言ってしまえば、あまり問題はありません。
というのも、単身赴任の際に届け出が必要な条件が、
- 単身赴任期間が1年以下の場合
- 「生活の拠点」が元の家にある場合
となっているからです。
逆に言えば、
- 期間が2年以上
- 「生活の拠点」が引越し先
ならば、住民票の移動が必要になります。
なのですが、実際には2年以上の単身赴任でも1年のうちほとんどを赴任先で過ごしていても罰則を受けることはまずありません。
というのも、「生活の拠点」というのが曖昧な表現だからです。
カンタンに言ってしまえば「たまに家に帰る」程度でも事実上OKとされているからです。
なぜなら、「生活の拠点」という言葉がかなり曖昧なので、たとえ年に1-2回しか家族の元に戻らなかったとしても、
「オレの生活の拠点は家族の元、赴任先はあくまで仮住まい」
といってしまえば誰も文句は言えないわけです。
つまり、単身赴任の引越しで転出届けを出して住民票を変更しなかったとしても罰則を受けることはまずない、という事になります。
実際に、僕自身が単身赴任(東京に2年)した時には、何も変更をせずに過ごしましたが、何も問題はありませんでした。
一つだけ注意点としては、稀にですが会社が住民票の変更を義務づけている場合があります。
その場合は、仕方がないので転出届けと住民票の手続きを行うことになります。
水道ガス電気の準備
水道、ガス、電気のライフラインは引越し前に連絡しておくと開始の準備がラクです。
家族の引越しであれば、「停止」と「開始」がセットなのであまり忘れることはないのですが、単身赴任の場合は「開始」のみ。
ですので、バタバタと引越し準備をしていると忘れてしまうことがあります。
引越し先で電気屋ガスや水道が使えないとかなり困ります。
引越し当日に各サービスの開始日を合わせて、事前に申し込みをしておきましょう。
申込みは、引越し先地域の、
水道 → 都道府県の水道局(東京都水道局、大阪府水道局など)
ガス → 都道府県の都市ガス(東京ガス、大阪ガスなど)
電気 → 都道府県の電力会社
に連絡をして、開始の依頼を行います。
また、水道、ガス、電気それぞれの地域ごとにホームページがあります。
ホームページから開始の申し込みが24時間できます。
忘れてしまわないように、引越し日が決まった段階で開始申し込みをしておくことをオススメします。
インターネット回線
単身赴任先では一人の時間も多く、ネットを使う時間も増えると思います。
youtubeやhulu,netflixなどの動画利用が多くなると、あっというまに通信制限がかかってしまいます。
そのため、自宅での固定インターネット回線を検討すると思いますが、固定回線はすぐに使うことができません。
通常、光回線などの固定インターネット回線は、申し込みから使えるようになるまでに3-4週間程度の時間がかかってしまいます。
自宅で固定インターネットを使用する場合には、ネット回線の契約を事前に申し込んでおく必要があります。
引越しまでに忙しくて時間が無い場合には、携帯型のwifiルータを持っておくことをオススメします。
パソコンとスマホ、両方を接続できるのでとても便利で、難しい設定も必要ありません。
挨拶準備
引越し後はできるかぎりご近所さんに挨拶をしておくことをオススメします。
アパートやマンションの場合、個人的には自分の部屋の壁に面している部屋に挨拶に行きます。
- 左の部屋
- 右の部屋
- 上の階の部屋
- 下の階の部屋
細かいトラブルのほとんどの原因が「コミュニケーション不足」です。
相手の顔が見えないと、小さな物音でもイライラしてしまいますが、面識のある人であれば「しょうがないなー」といった感じで終わることも多いです。
また、最初に挨拶をしておいて良い印象を与えておけば、何かあったときにも話をしやすくなります。
仲良くなる必要は無いと思っていますが、何かあったときの保険のために、挨拶はキチンとしておくことをオススメします。
挨拶回りは、名物や銘菓など、数100円から1,000円程度のもので十分です。
駅やデパートで売っている程度のもので問題ありません。
また、引越し元のお菓子や食べ物であれば、会話も広げやすいのでコミュニケーションがあまり得意でない人にもオススメです。
引越し日はなにかとバタバタしますので、忘れないように引越し日の1-2日前に挨拶用の贈り物を買って準備しておくことをオススメします。
荷造り
個人的にはイチバン面倒なのがこのステップ。
僕自身は、最低限必要なものだけダンボールに突っ込んでいくだけです。
足りない物は引越し先で調達します。
メリットとしては、
- 引越作業自体がラク
- 引越料金が安くなる
どうしてもこだわりがあるものがある場合以外は、できる限り荷物を減らしてしまう方が体力的にも金銭的にもラクになります。
引越し
引越当日は、サクサクと荷物を運んでもらうだけです。
貴重品などは手荷物として自分が持って行くことをオススメします。
個人的には、
- ノートパソコン
- カメラ
- お金、カード類
といった、電子機器で壊れやすい物を優先的に手荷物として持って行きます。
また、壊れやすいものが多い場合にはコロコロのついたキャリーバッグに入れて移動します。
引越当日は移動をすることになるので、思ったよりも疲れます。
手荷物として持って行く物を厳選するなど、できる限り手荷物を減らす方向で荷造りをしておくことをオススメします。
引越し先での役所手続き
転入届、住民票の手続きがある場合には、引越し先の役所で手続きを行います。
また、住民票の変更をしない場合は、免許証だけは住所変更をしておくことをオススメします。
というのも、免許証はお店やサービスの会員登録、郵便物の受け取りなどで「身分証明書」として利用すます。
ですので、現在住んでいる住所に変更さえしておけば問題なく使うことができます。
免許証の住所変更には住民票の変更は必要ありません。
運転免許証には、
- 本籍
- 現住所
の2つを記載することができるので、住民票を変更しなくても免許証に現住所にすることができます。
その際、現住所を証明できる資料が必要になりますので、
- 水道ガス電気などの領収書
などを持って行く必要があります。
単身赴任の引越しをラクに終わらせるまとめ
- 単身赴任の引越し費用を安く済ますには、とにかく荷物を減らす
- 引越し日は3月と4月を避ける
- 引越し日は土日祝を避ける
- 単身赴任の引越しは時間がない、リストに沿ってサクッと終わらせる
単身赴任の引越しのポイントは、「時間をかけない事」
とにかく引越し荷物を減らして、「クロネコヤマト」「日通」を中心に見積もりを取ることをオススメします。
また、日程によっては引越し専門業者も良い条件を出してくることがあります。
できる限り最小限の荷物をザックリでも良いのでピックアップしたら、複数社の見積もりが取れるサービスで費用をチェックすることをオススメします。
一括見積もりを使って費用をチェックしたら、折り合いが付く料金で引越しをしてくれる業者を決定。
単身赴任の引越しの場合は、相見積もりで料金交渉をしても数百円〜数千円程度しか安くなりません。
じっくり考えるよりもスピードを優先することをオススメします。
